実家の片付け費用|相場表が当てにならない理由と、自分で見積もる手順

この記事の中身
実家の片付け費用に、公的な相場統計はありません。それでも金額の見当はつきます。粗大ごみ手数料と家電リサイクル料金は事前に調べられ、読めないのは業者の作業費と買取額の2つだけだからです。「支出−買取額」の実質負担で見れば、業者を同じ土俵で比べられます。
- 粗大ごみ手数料と家電リサイクル料金は事前に確定できる。読めないのは作業費と買取額
- 中立の相場統計はない。間取り別の相場表は受注・送客の利害を持つ事業者の公表値
- 家庭のごみを業として運ぶには原則、市区町村の許可が必要(廃棄物処理法第7条第1項)。実質負担は「支出−買取額」
- 次の一手:実家の所在地の市区町村の公式サイトで、粗大ごみの手数料・申込方法・収集までの日数を確認。

「実家の片付け費用の相場」は公的には存在しない
実家の片付け・生前整理・遺品整理の費用について、中立の立場でまとめられた公的な統計は見当たりません。間取り別・トラック台数別の相場表を載せているのは、受注や送客の利害を持つ事業者・比較サイトです。
「相場」として出回る数字の性格(国民生活センターの平均額ほか)
| 数字 | 何の数字か | 相場ではない理由 |
|---|---|---|
| 約42万円(既に支払った額の平均は約30万円) | 遺品整理サービスに関する相談522件の契約購入金額の平均(2013年4月〜2018年6月にPIO-NETへ登録された分) | トラブル相談の平均であり、相場ではない |
| 約21万4,000円 | 不用品回収サービスに関する相談の平均契約購入金額(2021年度・全年代) | 同じくトラブル相談の平均 |
| 間取り別の相場表 | 片付け業者・見積もり比較サービスを運営する事業者の公表値 | 中立の統計ではない(利害関係がある) |
上の2つは、消費生活センター等に寄せられた相談を集計したものです。相談の件数・金額であって、被害の件数や一般的な費用相場を示すものではありません。相談として寄せられるのは、金額や条件でこじれた事案が中心です。市場全体の平均とは一致しません。
事業者の相場表は、利害があると分かったうえで幅として見ること、前提の条件(間取り・物量・階数・エレベーターの有無・搬出経路)が併記されているかを見ること。見当をつける作業は、相場探しではなく、費用を構造に分解して自分の家の条件を当てはめることです。
費用は「捨てる・運ぶ・売る」に分解できる

実家の片付けで動くお金(公的に確認できる範囲)
「片付け費用(支出)−買取額(収入)=実質負担」で見ると、比較の軸が揃います。作業費が安い業者に頼んで値打ちのある物を処分するより、作業費が高くても売れるものを残したほうが実質負担は小さくなることがあるためです。
自治体の粗大ごみと民間業者は、制度そのものが違う
一般廃棄物の収集・運搬を業として行うには、その区域を管轄する市町村長の許可が必要です(廃棄物処理法第7条第1項)。家庭のごみは一般廃棄物にあたり、産業廃棄物処理業の許可では扱えません。
処分の依頼先による違い
第7条第1項にはただし書があり、事業者が自らその一般廃棄物を運搬する場合、専ら再生利用の目的となる一般廃棄物のみの収集・運搬を業として行う者などは許可の対象外です。古紙・古着だけを扱う回収がこれにあたる場合があります。また運搬のみを業とする場合、許可を出すのは一般廃棄物の積卸しを行う区域の市町村長です。
環境省も、家庭の廃棄物を回収できるのは一般廃棄物処理業の許可を持つ業者であるとしたうえで、無許可業者の利用により不法投棄、フロンガスや鉛などの有害物質の環境放出、発火・延焼といった事例が報告されていると注意喚起しています。「無料回収」をうたう巡回車やチラシも、業として収集・運搬する以上は同じ許可が必要で、無料かどうかで要否は変わりません。
自治体側の制度も一様ではありません。環境省の一般廃棄物処理事業実態調査(令和6年度)では、生活系ごみの収集を有料化しているのは1,741市区町村中82.1%(1,430市区町村)ですが、粗大ごみを除くと67.3%(1,172市区町村)に下がります。
- つまり「粗大ごみだけ有料」という自治体が相当数あります
- 手数料の区分も金額も自治体ごとに違い、他市の金額は目安になりません
- 申込方法・1回に出せる点数・収集までの日数も自治体で異なります
自治体の収集は安い一方で日数がかかります。急ぐほど民間業者に頼ることになり、条件を確かめる余裕がなくなります。
粗大ごみの手数料と出し方は、実家の所在地の自治体の公式サイトで確認してください。この記事の大阪市・相模原市の金額は制度の幅を示す例であり、全国の目安ではありません。
家電4品目は別のルートで処分する
エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の4品目は家電リサイクル法の対象です。国民生活センターは、買い替えなら新しい製品を買う小売業者へ、処分のみなら購入した小売業者へ引取りを依頼するよう案内しています。
4品目をまとめて処分する場合、現行料金では990円+2,970円+4,730円+2,530円で合計1万1,220円になります。メーカー・型式で異なる現行料金の一例による目安で、これとは別建ての収集運搬料金(小売業者・自治体により異なる)が加わります。
2026年のリサイクル料金改定(メーカー別の例)を見る
| 適用開始 | メーカー例 | 品目 | 現行→新料金 |
|---|---|---|---|
| 2026年2月1日以降 | パナソニック、パナソニック(三洋電機)、東芝ライフスタイル、ダイキン工業、コロナ | エアコン | 990円→550円 |
| 2026年4月1日以降 | 長府製作所、トヨトミ、ハイアールジャパン等 | エアコン | 990円→1,034円 |
| 2026年4月1日以降 | ハイアールジャパン等 | 液晶・有機EL・プラズマ式テレビ(16V型以上) | 2,970円→3,014円 |
| 2026年4月1日以降 | ハイアールジャパン等 | 冷蔵庫・冷凍庫(171L以上) | 4,730円→4,774円 |
| 2026年4月1日以降 | ハイアールジャパン等 | 洗濯機・衣類乾燥機 | 2,530円→2,574円 |
2026年の改定には値下げと値上げの両方があり、「一律いくら」とはまとめられません。料金はメーカー・品目・型式で異なり、上の表は2026年1月9日迄に公表された分です。実際に払う額は、家電リサイクル券センターの最新一覧でメーカー名を引いて確認してください。
追加請求のトラブルは、契約の前の段階で起きている
国民生活センターは2022年11月2日、不用品回収サービスのトラブルについて報道発表を行い、一般廃棄物処理業の許可を受けずに回収を行う事業者への注意を呼びかけました。
不用品回収サービスに関する相談件数(PIO-NET)
これらは全国の消費生活センター等に寄せられ、PIO-NETに登録された相談の件数です。被害の件数や被害者数ではありません。
同発表は、相談事例からみえる問題点を4点に整理しています。
- 一般廃棄物処理業の無許可業者が、一般家庭の廃棄物を違法に収集・運搬している
- 広告の表示や事前の説明と異なり、追加料金が発生したり作業に条件が設けられている
- 断りづらい状況の中で、高額な料金の支払いを迫られている
- 契約書面が交付されず、料金の内訳が分からない
実際に報告された相談事例(国民生活センター)を読む
「一軒家丸ごと、2トントラック詰め放題」で通常6万円のところ5万円程度という広告を見て空き家になった実家の整理を依頼したところ、当日に「積めるのは荷台の囲い(高さ20〜30センチ)まで」と言われ、回収を断るとキャンセル料1万5,000円を請求されたという相談が報告されています(50歳代男性・2022年4月受付)。要約:国民生活センター 報道発表資料「不用品回収サービスのトラブル-市区町村から一般廃棄物処理業の許可を受けず、違法に回収を行う事業者に注意!-」(2022年11月2日)
- 「軽トラックパック7,000円、2トントラックパック2万5,000円」の広告を見て申し込み、作業終了後に25万円を請求され、クーリング・オフはできないと記載された書面にサインさせられた(20歳代女性・2022年5月受付)
- チラシを見て冷蔵庫等の回収を3万5,000円で依頼したところ、作業後に「トラックが2台になったので11万円」と言われ、金融機関で現金を下ろすよう指示されて支払った。書面は一切交付されなかった(70歳代女性・2022年6月受付)
遺品整理サービスでも同種の相談が報告されています。国民生活センターは2018年7月19日の発表で、見積もりの2倍近い額を請求された事例やキャンセル料をめぐる事例を挙げました。
見積金額141,000円(人件費76,000円、2トントラック25,000円、廃棄物処理代40,000円)で遺品整理を依頼したところ、作業当日にトラック1台分ごとに4万円の先払いを求められ、最終的に見積金額の約2倍にあたる32万円を請求されたという相談が報告されています。要約:国民生活センター 報道発表資料「こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル」(2018年7月19日)
3日間の作業で37万円の契約をした後、20万円の他社を見つけて解約を申し出たところ、キャンセル料として17万円を請求された事例も同じ発表に載っています。いずれも個別の事案であり、平均的にこうなるという話ではありません。
国民生活センターは、見積もりのために訪問を要請した事業者とその場で契約した場合や、広告等で安価な価格のみを示しておきながら高額な料金を請求する場合は、特定商取引法第26条第6項第1号の「来訪の請求」による適用除外にあたらず、訪問販売のクーリング・オフ等の規定が適用されるとしています。消費者庁も、表示額と請求額に大きな差がある場合は「明確な意思表示」があったとはいえないとの解釈を示しています。
クーリング・オフができる場合、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内に、書面または電磁的記録による通知で行います(特定商取引法第9条)。通知した記録は残してください。個別のケースが該当するかは、消費者ホットライン「188」で消費生活センター等にご相談ください。
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業者に依頼する場合に確認すること
国民生活センターは、市区町村以外に処分を依頼する場合の見積もりのポイントを4点挙げています。
- 市区町村のホームページ等から、一般廃棄物処理業の許可業者を探す
- 追加料金の有無を確認する
- 作業内容と料金を明確に出してもらう
- キャンセル料を確認する
- 呼ぶ前に、見積もり自体に出張料・見積料がかかるか確認する(遺品整理では見積もりの名目で料金を請求される場合があると案内されています)
- 料金は内訳の形で書面に残してもらう(人件費・車両・処分費の区別)
- 当日に条件が変わる場合の扱い(積載量の上限、追加料金の条件)を先に確認する
- 現金・通帳・印鑑・権利証などの貴重品と重要書類は作業日より前に自分で回収し、作業には立ち会う
- 複数社から見積もりを取り、同じ条件で比べる
「同じ条件で比べる」とは、次の情報を先にそろえ、どの業者にも同じ内容を伝えることです。伝え忘れがあると、金額の差が条件の差なのか業者の差なのか分からなくなります。
- 間取り
- 階数とエレベーターの有無
- トラックを停められる場所
- おおよその物量
- 希望作業日
- 立会いの可否
- 家電4品目の有無
PR提携先「遺品整理110番」(シェアリングテクノロジー株式会社)のサイトへ移動します(当サイトは広告収入を得ています)
遺品整理・生前整理の見積もりサービスです。料金は間取りと物量で変わるため、上の確認事項を手元に置いたまま複数社から相見積もりを取る進め方が一般的です。
片付け・不用品の処分をまとめて見積もる当日、話が違うと感じたら
- 説明と違う条件や金額を示されたら、作業を始めさせず、その場での支払いにも応じない
- 現金の引き出しへの同行を求められても応じない(実際にこの形の相談事例が公表されています)
- 買い取る話になったら、法定書面の受領から8日間は引渡しを拒めます(特定商取引法第58条の15)。その場で渡さない
- 困ったときは、その場で消費者ホットライン188に電話できます
買取で相殺するという考え方

実質負担は「支出−買取額」なので、売れるものを先に分けるほど手元に残る額は変わります。ただし、片付け費用から買取額を差し引く商慣行について、相殺率や平均控除額を示す公的なデータは確認できていません。実際の扱いは、依頼先ごとに書面で確かめるしかありません。
売る局面で守りになる「訪問購入」のルール
自宅など店舗以外の場所で業者が物品を買い取る取引は、特定商取引法の「訪問購入」(いわゆる「押し買い」)として規制されています(法第58条の4)。要請していない相手への自宅での勧誘は禁止され(法第58条の6第1項)、法定書面の受領から8日以内は無条件で撤回・解除でき(法第58条の14)、その期間は引渡しを拒めます(法第58条の15)。
訪問購入に働く6つのルールと根拠条文を見る
| ルール | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 不招請勧誘の禁止 | 勧誘を要請していない相手に対し、その自宅等で勧誘したり、勧誘を受ける意思を確認したりしてはならない | 法第58条の6第1項 |
| 氏名等の明示 | 勧誘に先立ち、事業者名・勧誘目的である旨・買い取ろうとする物品の種類を告げる | 法第58条の5 |
| 書面の交付 | 物品の種類、購入価格、代金の支払時期・方法、引渡しの時期・方法、申込みの撤回・解除に関する事項などを記載した書面を渡す | 法第58条の7・第58条の8 |
| クーリング・オフ | 法定書面を受け取った日から数えて8日以内は、無条件で申込みの撤回・契約の解除ができる(起算日は契約日ではない) | 法第58条の14 |
| 引渡しの拒絶 | その期間中は、債務不履行にならずに物品の引渡しを拒める | 法第58条の15 |
| 第三者に渡したときの通知 | 期間中に第三者へ引き渡した場合、その氏名・住所・電話番号や引渡年月日などを遅滞なく通知する | 法第58条の11 |
注意したいのは、片付けで大量に出る物の多くが、この規制の対象から外れている点です。特定商取引に関する法律施行令第34条(2026年8月時点)が対象から除いている物品には、次のようなものがあります(主な例。全リストは同条を確認)。
- 家庭用電気機械器具(携行が容易なものを除く):テレビ、冷蔵庫、エアコン、洗濯機、電子レンジ、掃除機
- 家具:たんす、机、いす、鏡台、ソファー、ベッド、マットレス、テーブル、棚、げた箱、金庫
- 書籍:事典、全集物、写真集、雑誌、単行本
- 有価証券
- レコード、CD、DVD、ブルーレイディスク、コンピューター用ソフト
家具や大型家電だけを自宅で買い取られる取引には、8日間のクーリング・オフも突然の訪問勧誘の禁止も働きません。逆に、貴金属・着物・切手といった品目は対象になり得ます。
捨てる前に査定を検討したい品目と、出張査定の段取り・訪問購入のルールの詳細は、実家の遺品整理|捨てる前に査定を検討したい品目と出張買取の注意点
- 片付けと買取を同じ業者に頼むのか、分けて頼むのかを決める
- 買取額を作業費から差し引くのか、別に支払われるのかを書面で確認
- 値がつかなかった物の扱い(処分費が別途かかるか)を確認する
- 査定は自分から呼ぶか店頭に持ち込むのが原則(突然の訪問買取勧誘は禁止)
- 家具・大型家電・書籍・CD等の買取には訪問購入のルールが及ばない
買取額は事前に読めません。売れる見込みを前提に高い作業費を受け入れると、値がつかなかった場合に負担が跳ねます。買取額をゼロとした場合でも許容できるかで判断してください。
PR提携先「出張買取 福ちゃん」(株式会社REGATE)のサイトへ移動します(当サイトは広告収入を得ています)
貴金属・着物・切手などは、捨てる前に査定に出す選択もあります。自分から呼んだ事業者に見てもらう形なら、上の不招請勧誘の禁止にはあたりません。
まとめて出張査定を申し込む元気なうちに始めるか、あとでまとめてやるか
生前整理と遺品整理の違い(公的データの有無を含む)
急ぐほど確かめる時間が削られ、追加請求やその場での契約に押し切られやすくなります。時間があるうちに売る・残す・捨てるの判断を親と一緒に済ませておくほど、あとの費用は読みやすくなります。
実家の名義やお金の置き場所も含めて、元気なうちに確認しておきたいことは、親が元気なうちに確認しておくこと|5つのテーマと聞き方
あなたの場合はどこに頼む?
状況別の依頼先と、次の行動を一覧で見る
| いまの状況 | とる選択 | 行き先 |
|---|---|---|
| 時間に余裕があり、少しずつ出せる | 自治体の粗大ごみ収集。安いが受付から収集まで日数がかかる | 実家の所在地の市区町村(手数料と出し方は公式サイト) |
| 量が多く、自分では運べない | 一般廃棄物収集運搬業の許可業者に依頼する | 市区町村のホームページ等の許可業者一覧 |
| 「無料回収」の巡回車やチラシに頼もうとしている | 無料でも許可の要否は変わらない。許可の有無を確かめる | 市区町村(許可業者一覧) |
| エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機がある | 家電リサイクル法のルートへ。買い替えなら新しい製品を買う小売業者、処分のみなら購入した小売業者 | 小売業者/家電リサイクル券センター(料金の最新一覧) |
| 値打ちの分からない物がある | 売れる物を先に分け、「支出−買取額」で総額を見る | 買取業者(自分から呼ぶか店頭へ持ち込む) |
| 当日、説明と違う条件や金額を示された | 作業を始めさせず、その場での支払いにも応じない | 消費者ホットライン188(消費生活センター等) |
まず今日やること
- 実家の所在地の市区町村の公式サイトで、粗大ごみの手数料・申込方法・収集までの日数を確認
- 家電4品目があればメーカー名を控え、家電リサイクル券センターの最新一覧で料金を確認
- 現金・通帳・印鑑・権利証などの貴重品と重要書類を作業日より前に自分で回収
よくある質問
実家の片付け費用の相場はいくらですか?
中立の公的な相場統計は見当たりません。間取り別の相場表を掲載しているのは、受注や送客の利害を持つ事業者・比較サイトです。国民生活センターの「約42万円」(遺品整理サービスの相談522件の契約購入金額の平均)や「約21万4,000円」(不用品回収サービスの相談の平均契約購入金額・2021年度)は、いずれもトラブル相談の平均で、費用相場ではありません。粗大ごみ手数料・家電リサイクル料金・作業費に分解し、自分の家の条件で見積もりを取るのが確実です。
自治体の粗大ごみ収集と民間の回収業者は何が違いますか?
根拠となる制度が違います。一般廃棄物(家庭から出るごみ)の収集・運搬を業として行うには、市町村長の許可が必要です(廃棄物処理法第7条第1項)。無許可で業として収集・運搬した場合は5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、またはその併科の対象です(同法第25条第1項第1号)。ただし、事業者が自らその一般廃棄物を運搬する場合や、専ら再生利用の目的となる一般廃棄物のみを扱う者などは、同項ただし書により許可の対象外です。許可業者は市区町村のホームページ等から探せます。
「トラック詰め放題いくら」という広告は、その金額で済みますか?
その金額では済まなかった、という相談が国民生活センターに報告されています。5万円程度という広告を見て実家の整理を依頼したところ当日に積載の条件を示され、断るとキャンセル料1万5,000円を請求された事例(2022年4月受付)や、パック料金の広告を見て申し込み作業後に25万円を請求された事例(2022年5月受付)が公表されています。個別の事案なので一般化はできませんが、追加料金が発生する条件と積載の上限は、契約の前に書面で確認しておくのが安全です。
片付け費用から買取額を差し引いてもらうことはできますか?
そうした扱いをする事業者はありますが、相殺の割合や平均的な控除額を示す公的なデータは確認できていません。買取額を作業費から差し引くのか別に支払われるのか、値がつかなかった物の処分費が別途かかるかを、依頼の前に書面で確認してください。なお自宅で買取契約を結ぶ場合は特定商取引法の「訪問購入」のルールが働きますが、家具・大型家電・書籍・CD等は施行令第34条で対象から除かれており、クーリング・オフを含むルールが及びません。
契約したあとにキャンセルできますか?
見積もりのために業者を呼び、その場で契約した場合は、クーリング・オフができるとされています。国民生活センターは、見積もりのために訪問を要請した事業者とその場で契約した場合や、広告等で安価な価格のみを示しておきながら高額な料金を請求する場合は、特定商取引法第26条第6項第1号の「来訪の請求」による適用除外にあたらないとしています。方法は、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内に、書面または電磁的記録による通知です(特定商取引法第9条)。契約後の解約時に高額なキャンセル料を請求された相談も報告されています。個別の判断は消費者ホットライン「188」でご相談ください。
家電のリサイクル料金はいくらですか?
一律の金額はなく、メーカー・品目・型式ごとに決まっています。2026年には改定があり、エアコンで990円から550円へ引き下げたメーカー(2026年2月1日以降適用)と、990円から1,034円へ引き上げたメーカー(2026年4月1日以降適用)の両方があります。テレビ(16V型以上)や冷蔵庫・冷凍庫(171L以上)でも数十円単位の改定があります。いずれも2026年1月9日迄の公表分なので、実際の金額は家電リサイクル券センターの最新一覧で確認してください。リサイクル料金と収集運搬料金は別建てです。
まとめ:相場を探すより、構造を分けて確かめる
- 自治体の粗大ごみ手数料と家電リサイクル料金を公式サイトで先に調べる
- 業者に頼む部分は、許可の有無・追加料金の条件・キャンセル料・見積もり料を書面で確認
- 売れそうな物を分けてから作業に入り、「支出−買取額」で見る
- 自宅で買い取ってもらう場合は、対象品目とクーリング・オフの起算日を確認
この記事は制度と公的な公表資料の説明であり、個別の契約についての法的助言ではありません。契約や請求で困ったとき、業者の許可の有無に不安があるときは、消費者ホットライン「188」(局番なし)で最寄りの消費生活センター等につながります。粗大ごみの出し方・手数料は、実家の所在地の市区町村の窓口で確認してください。
売る・壊す・活かすのどれに向くかを判定します(無料・登録不要)
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言・税務相談ではありません。個別の判断が必要な場合は税理士・行政書士・弁護士等の専門家にご相談ください。