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実家の遺品整理|捨てる前に査定を検討したい品目と出張買取の注意点

更新日 /約6分で読めます

実家の座敷で、桐箱や掛軸を広げながら茶碗を手に取って確かめる夫婦の水彩イラスト
この記事の中身
  1. 処分は最後の工程にする
  2. 捨てる前に査定を検討したい品目
  3. 査定を受ける3つの方法
  4. 出張査定はこう進む
  5. 自宅での買取は特定商取引法の「訪問購入」にあたる
  6. 片づけと査定をどう分担させるか
  7. あなたの場合はどう進める?
  8. よくある質問
  9. まとめ:判断のつかないものは、処分を後ろに回す

実家を片づけていて値打ちの分からないものが出てきたら、捨てずに一か所へまとめてください。処分してしまえば、あとから取り戻せません。骨董・着物・切手・貴金属などは、木箱や証紙と一緒に残しておけば査定を受けられます。

  • 判断がつかないものは一か所にまとめ、処分は査定のあとに回すのが安全です
  • 骨董・着物・切手・貴金属などは、木箱・保証書・証紙と一緒に取っておきます
  • 自宅での買取は「訪問購入」にあたり、法定書面の受領から8日以内は解除できます
  • 次の一手:「捨てる/残す」ではなく「判断がついた/まだつかない」で分け、まだつかないものを一か所に集める。
査定士と一緒に古い家の中を見て回っている男性の水彩イラスト

処分は最後の工程にする

買取の対象になり得るものと、資源ごみとして出してよいものの区別は、素人目にはつきにくいのが実情です。

片づけの仕分け図。実家から出てきたものを、残す(形見・使うもの)はそのまま保管、迷う(値打ちが分からない)は一か所に集めてまず査定へ、不要(傷み・汚れがひどい)はそのまま処分、の3つに分ける

相続放棄を検討している場合は、査定の前に立ち止まってください。相続財産を処分すると単純承認をしたものとみなされ(民法第921条第1号)、相続放棄ができなくなるおそれがあります。借金がある可能性が少しでもある間は、家庭裁判所や弁護士・司法書士に先に相談してください。

捨てる前に査定を検討したい品目

買取業者が扱うことが多く、かつ家族には価値の判断がつきにくいものです。

和のもの(押し入れ・桐たんすに多い)

  • 骨董品・美術品:陶磁器、掛軸、書、絵画、彫刻、置物
  • 茶道具:茶碗、茶入、棗、釜。木箱は中身とセットで
  • 着物・帯:証紙やたとう紙が残っているもの
  • 勲章・記念メダル、古書、鉄道・軍装などの資料

身のまわりの品・コレクション

  • 切手・はがき・古銭・記念硬貨:アルバムごと
  • 貴金属・宝飾品:指輪、ネックレス、刻印のある小物
  • 腕時計:機械式のもの、保証書や箱が残っているもの
  • カメラ・レンズ:フィルムカメラ、古いレンズ、三脚
  • 洋食器・ブランド食器:未使用の贈答品が箱のまま
  • 未開封の洋酒・日本酒:ラベルや化粧箱ごと

これは「業者が扱う品目」であって、値がつくとは限りません。同じ品目でも作者・状態・付属品の有無で扱いは変わります。当サイトは根拠を示せない相場の金額を書かない方針です。

品物と一緒に取っておくもの

  • 木箱・化粧箱(箱書きや作者名が入っていることがある)
  • 保証書・鑑定書・証紙・購入時のカタログ
  • 付属品(時計のコマ、レンズキャップ、食器の欠け)
  • 由来のメモ(誰がいつどこで手に入れたか)

査定を受ける3つの方法

査定の方法と向き・不向き

査定の方法と向き・不向き 出張査定 向いているケース:点数が多い、重い・割れやすい、持ち出せない/注意したい点:自宅に上がってもらう。後述の「訪問購入」のルールを先に読む 店頭持込 向いているケース:点数が少ない、その場で結果を聞きたい/注意したい点:運搬中の破損・紛失は自己責任になる 宅配買取 向いているケース:小さく壊れにくい、急いでいない/注意したい点:梱包と発送の手間がかかる。売らない場合の返送条件を先に確認出張査定向いているケース点数が多い、重い・割れやすい、持ち出せない注意したい点自宅に上がってもらう。後述の「訪問購入」のルールを先に読む店頭持込向いているケース点数が少ない、その場で結果を聞きたい注意したい点運搬中の破損・紛失は自己責任になる宅配買取向いているケース小さく壊れにくい、急いでいない注意したい点梱包と発送の手間がかかる。売らない場合の返送条件を先に確認
実家の片づけで多いのは出張査定です。運び出す前に、家にある状態のまま見てもらえます。
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出張査定はこう進む

出張査定の段取り

出張査定の段取り 1. 申し込み:品目とおおよその点数、住所を伝える 2. 日程の調整:できれば家族2人以上で立ち会う 3. 訪問・査定:品物を見てもらい、買取価格が示される 4. 売るかどうかを決める:断ってよい。一部だけでもよい 5. 契約・書面の受け取り:法定事項を記載した書面が渡される 6. 引渡しと支払い1申し込み品目とおおよその点数、住所を伝える2日程の調整できれば家族2人以上で立ち会う3訪問・査定品物を見てもらい、買取価格が示される4売るかどうかを決める断ってよい。一部だけでもよい5契約・書面の受け取り法定事項を記載した書面が渡される6引渡しと支払い

査定を受けても売る義務は生じません。断りにくい空気になるのが不安なら、訪問前に家族で「今日は決めない」と申し合わせておくと楽です。

自宅での買取は特定商取引法の「訪問購入」にあたる

店舗以外の場所で業者が物品を買い取る取引は、特定商取引法の「訪問購入」として規制されています(法第58条の4)。自分から出張査定を頼んだ場合も枠から外れません。法定書面を受け取った日から8日以内なら理由なしで解除でき(法第58条の14)、その期間中は品物を渡さずにおけます(法第58条の15)。

自分で頼んだ場合も対象になる理由と、4つのルールの条文

消費者庁が適用除外に挙げているのは営業のための取引や国・地方公共団体の取引などで、「消費者が自分で査定を依頼した場合」は挙げられていないためです(法第58条の17)。

  • クーリング・オフ:法定書面を受け取った日から8日以内なら、理由なしで解除できます(法第58条の14)
  • 引渡しの拒絶:その期間中は品物を渡さずにおけます(法第58条の15)。渡すと第三者に移ることがあります
  • 不招請勧誘の禁止:査定を頼んだだけの相手に、査定を超えて勧誘することは法に抵触します(法第58条の6第1項)
  • 対象外の物品:自動車・家具・書籍・有価証券・CD等は規制の対象外です(施行令第34条)
業者の身元の確かめ方と、困ったときの相談先

業者の身元も確認してください。古物商が訪問して買い取る(行商する)場合は許可証または行商従業者証の携帯義務があり、相手方から求められれば提示しなければなりません(古物営業法第11条)。不安なとき・トラブルになったときは、消費者ホットライン「188」で消費生活センター等につながります。

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品目ごとに別の店を回らずに、まとめて見てもらう形です。自分から呼んだ事業者に見てもらう形なら、上の不招請勧誘の禁止にはあたりません。

まとめて出張査定を申し込む

片づけと査定をどう分担させるか

遺品整理業者の仕事は「家一軒を片づける」こと、買取業者の仕事は「品物を見る」ことです。余裕があるなら先に買取業者へ見てもらい、残りを片づけに回すほうが取り返しがつきます。退去期限が迫っているなら、片づけごと頼むほうが現実的です。

あなたの場合はどう進める?

状況別の進め方と行き先を一覧で見る
状況ごとの進め方と、行き先
いまの状況とる選択行き先
相続放棄を検討している売るのも捨てるのも止める(処分すると単純承認とみなされるおそれ)家庭裁判所・弁護士・司法書士(知った時から3か月)
退去期限が迫っている時間を優先し、片づけごと依頼する遺品整理業者
日程に余裕がある先に品物を見てもらい、残りを片づけに回す買取業者 →(そのあと)遺品整理業者
点数が多く、持ち出せない出張査定。ルールを読んでから申し込み、家族2人以上で立ち会う買取業者
業者の身元が不安・話が違うと感じた許可証または行商従業者証の提示を求める消費者ホットライン188(消費生活センター等)

よくある質問

査定を頼んだら、必ず売らないといけませんか?

いいえ。売買契約は当事者の合意で成立するため、金額に納得できなければ断れます。自宅で契約した場合も、法律で定められた書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、書面または電磁的記録でクーリング・オフができます(特定商取引法第58条の14)。

自分から出張査定を頼んだ場合も、クーリング・オフはできますか?

できます。消費者庁が適用除外に挙げているのは、営業のために行う取引、海外にいる人に対する取引、国・地方公共団体が行う取引などで、「消費者が自分で査定を依頼した場合」は含まれていないためです(法第58条の17)。ただし自動車・家具・書籍・有価証券・CD/DVDなど施行令第34条で除かれた物品は規制の対象外で、御用聞き取引・常連取引も一部の規定を除いて適用されません(政令第37条)。個別の判断は「188」でご相談ください。

相続放棄を考えています。遺品を売ってもいいですか?

売らないでください。相続財産を処分すると単純承認をしたものとみなされ(民法第921条第1号)、相続放棄ができなくなるおそれがあります。借金の有無がはっきりしない段階では、売却も廃棄も止めて家庭裁判所や弁護士・司法書士に相談してください。相続放棄・限定承認の申述は、相続の開始を知った時から3か月以内です。

まとめ:判断のつかないものは、処分を後ろに回す

実家の片づけで失うものの多くは、値段がつかなかったものではなく、確かめる前に捨ててしまったものです。判断がつかないものを一か所にまとめ、箱・保証書・証紙を一緒に置き、処分の前に一度見てもらう。自宅に来てもらう場合は、8日間のクーリング・オフと引渡しを拒める権利があります。

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本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言・税務相談ではありません。個別の判断が必要な場合は税理士・行政書士・弁護士等の専門家にご相談ください。

出典・参考

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